音楽も、井上陽水など青春時代のフォークが再ブームとなっていることもあり、再び昔を思い出してギターを手にした人も多いようです。でも、何年もお蔵入りしていた楽器を再び弾こうとしても、なかなか昔のようにはいかない人もいるのではないでしょうか。また、昔は何もしていなかったけれど、挑戦してみたいなと思っている人もおられるのでは? 楽器を使い、曲を弾く時は「楽譜」を読むことが基礎となります。そして譜読みの基礎といえば、まず「音符」をおぼえることです。決して音符や楽譜をおぼえなければ、楽器を弾くことができない、というわけでもありません。ただ曲全体を通して演奏する場合にガタついたり、まとまりがなくなってしまうことから、音符をおぼえる必要があります。
楽譜を読むときは、音符を見て「階名を考える」のではなく、音符を見て「弾ける」ようにならなくてはなりません。「知識として音符を覚える」ではなく、「演奏用に音符を覚える」という意識が大切になってきます。たとえば、最初から通してなら弾けるのに、「曲の途中から」では弾けないという現象は、毎日楽譜を見ながら練習していたはずなのに、実際は音符を「見て」いるだけで、「読んで」はいなかった、ということなのです。
どの楽器も「演奏」するために曲を覚え、曲を弾くために楽譜を読むわけです。最初に覚える音符は、演奏に直結した右脳的な読み方、視覚的なイメージ付けをするとよいといわれています。たとえばピアノであれば、五線譜の上で「ド」の音符を覚えるよりも、「鍵盤のドの位置」を覚える、といった訓練法が、曲を奏でる上で、「音符を見る」のではなく、「音符を読む」ということになります。音楽も独学で覚え、楽しむ方法もありますが、どちらにせよ、1つの曲を演奏できるようになると喜びと達成感も味わえることになるわけです。ひとつ、青春時代の思い出の歌に挑戦してみるのも、楽しのではないですか。